CycloCrossビギナーが鍛えるべき3つのポイント
2020年1月にシクロバイクを購入した私は、前年11月の肋骨骨折の影響もあったことから、購入してすぐはずっと[スタンディングスティル]の練習ばかりしていました。その後、グラベルを走ってみたりしたのですが、9月末の涸沼直前になって、慌てて[飛乗り]や[スラローム]の練習をし始めまして。。。
いまから考えれば、[何をモタモタしていたのか]と思うのですが、やっぱり実際のレースを走って見て初めて分かる[出来なさ具合]を実感して初めて[何が課題なのか]に気付くことができると思いました。
なので、レースは4戦だけしか走っていない初心者ですが、初心者なりに色々悩みながら考えた結果を少しご紹介したいと思います。
私の課題感
まず、私が直面していたスキル面での悩みをいくつかご紹介しますと、
- What:何を練習をすれば良いか分からない
- How:どうやって練習をすれば良いか分からない
- Where:どこで練習すれば良いか分からない
などでした。
[所属チームにシクロ班がある]、[身近にシクロ先輩がいる]ような環境で競技を始める方は、この辺の悩みはクリアしていると思うので、そっとこのブログを閉じて頂ければと思います。一般的には私のように[分からないことが多いけど始めた]という方が多いのではないでしょうか。
なお、場所の話は、別途枠を取って関東で練習できる専用コース情報をまとめてお伝えしたいと考えております。
想定される読者
なので、もし、今、練習してても[もやもや~]している方がいらっしゃいましたら、このブログの想定読者に近いのかなと思いますので、一緒に課題を解決していきましょう。
- とりあえず練習している
- 言われた通り、教えられた通り練習している
- 練習のための練習から抜け出したい
- 本番のリザルトに直結するようなツボを知りたい
ビギナーの[目の付け所]を考えてみる
何事も始めたばかりの時は何をどうすれば良いのやら、、、ですよね。ロードバイクならまだ情報をGETしやすいですが、CycloCrossとなるとグッと[秘められた感]が出てきまして、なかなか求めている情報に辿り着くことができないような気がします。
自分もシクロ先輩は沢山いるのですが、常に質問ばかりという訳にも行きませんので、なるべく[実際に走って、感じて、頭で考えて]ということを重視してきました。
社会人のホビーライダーはいろんな意味で[時間との闘い]ですから、無駄な時間を費やしたくはありません。なので、何に[目を付けるのか]が重要だと思うんです。
そして下の図は目の付け所として[優先順位]を付けてみたものです。
横軸が得意/不得意、縦軸が効果の高低です。当たり前ですが、やはり一番最初に取り組むのは左上のゾーンで[効果が高いけど下手っぴ]な項目。逆に[得意だけど効果が低い]ところは基本的にはそのままで良いのかなと思います。
2番目に優先するエリアはどこかというとちょっと悩ましいですが、上の図で[②維持]としたところと[③劣後]としたところは人によってアプローチが異なるところかも知れません。
[ミスをしたくない]を優先するならば、[③劣後(不得意だけど効果が低い)]を選んでも良いけど、セオリーとしては、[②維持(効果が高くて得意)]な領域に取り組むのかなと考えています。
私の場合は、
- 得意:直線(というか脚力のみ、しかもルーラー)
- 不得意:脚力以外すべて
でした・・・ので、直線以外のスキルについて、効果が高いと考えるところに練習を集中させることを頑張ろうと思いました。
効果の高い領域/低い領域
さて、先ほどから触れている[効果の高低]について、、、
まず、[得意/不得意]はその人のこれまでの経験(ロードやMTBなど同じジャンルの競技の経験やスキー・スノーボード・ローラースケートなど他のジャンルの経験)や素質によるものが大きく、ここでは触れにくいのですが、[効果]については、ある程度[そうだよね]という整理が出来るのではないかと考えました。
シクロ競技における[効果]は、次の2つがPOINTではないかと思います。
- [順位が上げやすいか]
- [ラップタイム改善への寄与度が高いか]
順位が上げやすいか
CycloCrossのレースはまずは順位。当たり前ですが、タイムトライアルではないので、[いかに順位を上げるか(≒落とさないか)]が重要だと思います。
このスライドを見ると明らかなのですが、スタート時点が一番密集しており、その後レース後半に進むにつれて、密集度が下がります。計算上でいえば、スタート時点では[2.5名/m、0.4m/1名]となるので、1m前に出れば2.5名を追い抜くことができ、1名抜くには0.4mだけ前に出れば良いということになります。
一方で、レース後半になるとコース上におけるライダーの分布は分散されるので、最終ラップ(図ではLap5の部分)になると、計算上では[0.02名/m 50m/1名]となるので、1m前に出てもまったく追い抜くことがでず、1名抜くには50mも挽回しなければならないということになります。(あくまでも計算上ね!)
このため、[順位が上げやすいか]については、スタートが絶対的に重要。スタート後は時間経過に連れて順位を上げにくくなるので、特にスタートと1周目あたりまでは、[順位を上げる(≒落とさない)ようなライディングテクニックを身に付けること]が重要ではないかと考えます。
ラップタイム改善への寄与度が高いか
さて、もう一つの[ラップタイム]について、遅いより速い方が良いのは当たり前ですが、どこを改善して1周のラップタイムを持ち上げるか?となると、いろいろ考えたくなるところです。
[とにかく頑張る]の結果で速く走れるのであれば、良いのですが、初心者の私にはなかなか難しいことでございまして、少しこの点についても考えて見ました。
このスライドは、私が2020年に参戦した4つのレースにおける、[直線/コーナー/障害物(シケインとかキャンバーとか!)の割合]を時間で算出したものです。(1周のうちにどれだけ時間が割かれているかというもの)
上記4レースのタイム分析過去ブログ
初心者の私が実際に1周走った際のタイムなので、苦手な[コーナーと障害物]の割合が高めに出てしまっていると思いますが、シクロ初心者や初級者は大方同じような傾向になるのではないかと思っています。
この結果から見えてくることは、、、
- 割合が高いところを強化すればよいのか?
- 割合が低いところは劣後で良いのか?
- コースによる差と競技として共通する傾向はあるのか?
私の現時点の考えとしては、[タイム向上率×1周に占める時間割合]で判断する!かなぁと思っています。
[タイム向上率]は高速域よりや低速域で大きいので、注目すべきは通過スピードが低いパートかと言えます。というのも、直線30km/h区間のタイムを半分にするには、60km/hで走らなければ行けませんが、コーナー5km/h区間を10kmに改善できればタイムは半分に減らすことができます。30kmを60kmに持ち上げるのはちょっと想像つかないほど、脚力を付けないと実現できませんが、コーナーであれば鍛えるのは脚力よりもライディングテクニックが中心になるので、脚力に自信がなくたって誰しも取り組めるアプローチだと思います。
とはいえ、1周あたり10秒しか発生しない障害物セクションを倍のスピードでクリアできても5秒しか時間短縮にはつながりません。つまり[1周に占める時間割合]が多いセクションをまず攻略するという事かと思います。
このスライドは4戦平均での割合をベースに図式化したものです。ターゲットにしているレース毎にこの割合が異なるので、直前対策練習という意味では、コースの特長を踏まえてパラメタの振り方を考えた方が良さそうです。(幕張はアップダウンがとても多いので、そこに練習パラメタを極振りするとか)
具体的な注力ポイント
ここまで見てきて現時点での私の考えとしては、
1.順位の上げやすさ
=[スタート]
2.ラップタイム改善度合い
=[低・中速コーナー]
=[繰り返し発生する障害物]
について重点的に取り組むと伸びしろの多い初心者にとっては、大幅なリザルトアップにつながるのではないか思います。
サブローさん!長い!!
ごめん!長くなった。でも、何を練習するのか、その理由を具体的に把握しながら練習に臨むということは大切なことなのかなと思い、初心者目線で具体的なデータも織り交ぜながらご紹介させていただきました。
スタート・低中速コーナ・頻出する障害物ですね。頻出する障害物って具体的にはなんですか?
シケインみたいな単発障害物だとセクション単体でのタイム向上率は得られるかもしれないけど、絶対的なタイムアップ率は低いと思います。でも、幕張で言えば[キャンバーの登り降り]や激坂など、一周のうちに何度か登場する場合や距離が長いものについては、優先して取り組むことが効果的かなと思うんですけどね。。。
ということで、長くなってしまいましたが、闇雲にシクロバイクに跨るのではなく、何を鍛えると良いのかという点について、いろいろ考えた結果をまとめてみました。 いろんなご意見あるかと思いますが、私はまだこのレベルにしか到達しておりませんので、日々勉強していきたいと思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。