TEAM36cycling'sBLOG[Road/CX/XC]

シクロクロスでライテクアップを目指しましょう

コーナーリングの要素分解(段取りが大事!)

 

 コーナーリングって左右の動きが中心ですが、シクロクロスだと前後・上下の動きも重要なんですか?(なんか散歩中の[Tさん]がそんなこと言ってましたよw)

 さて、どうでしょうか?今、私の一番の課題はスタートコーナーリングで、そこに意識が集まってしまっているので、前後上下にはまだ考えが及んでおりません。まず、レース中に頻出する左右の動きを自分のものにするのが、改善効果が高いと思います。


 

はじめに

前回のブログ[誰でもできる[重心移動]でバイクを倒し込もう!]で、バイクを倒しこむ方法をご紹介しました。導入編ではセルフステア→倒しこみ→重心移動と順を追って来ましたが、導入編最後は[コーナーリングを要素分解]してみたいと思います。

シクロクロスのみならず、ロードバイクにも通じる内容となっていますので、少しでもご参考になれば幸いです。 

 

 

なお、コーナリング編の全体像については、以下のブログに今後の予定を含む記事一覧をインデックスとして記載しておりますので、併せてご覧下さい。

 

合わせて読みたい(コーナーリング編のインデックス)

team36cycling.hatenablog.com

 

 

 

コーナーリングって・・・なに?

 

「コーナーリング」 という言葉を何気なく使っていますが、そもそも「コーナーリング」ってなんだと思いますか?

 

凄い根本的なのぶっこんで来ましたね?!哲学系ですか?それとも大喜利系ですか?

この手のテーマは基本的な考え方(前提条件)を合わせておくとスムーズな議論・整理が出来るのです。

なるほど、絶対的な正解はないですし、求めているものによっても重視すること、取捨選択することが変わってきますからね。

 

「コーナーリング」は「曲がること」なんだけど、「曲がる」・「速く曲がる」・「うまく曲がる」などという広く大きな概念で話はじめると、発散してしまうので、このブログで考えをご紹介するにあたり、少し定義(整理)しておくきます。軸としては、主に以下の2つ。

 ➀:自転車に共通すること

 ➁:シクロ競技に関すること

 

 

自転車に共通すること

自転車に乗る人は誰しも「転びたくない」はず。転ばないためには、安定してコーナーをクリアしていきたい。もう少し丁寧に言うと、「スリップダウンしない」「落車しない」ということ事。

元々二輪車は不安定な乗り物ですが、速度が上がると安定します。コーナーでは程度の差はあれ速度が低下が生じますので、不安定な状態に変化します。

まあ、難しく考えなくても、自転車競技に関わらず、普段自転車に乗っててスリップして怖い思いしたり、すっころんで怪我したくないですよね!

 

シクロ競技に関すること

 日常生活の中であればは、「コーナー」では「(安定して)曲がれれば良い」ということになります。これが順位やタイムで優劣が付く競技のシーンになると、曲がれれば良いのは最低条件

 「曲がりゃ良いってもんじゃない」ってことですね!

・どうやってコーナーをクリアしたいのか?

・なぜそう考えるのか?

・コーナーで何をしたいのか?

・コーナーリングって何なのか?

と、分かるようで分からない、答えが簡単そうで簡単でない。哲学のような世界に入り込んでいくのだと思います。

特にシクロ競技では、低速・中速・高速といった通過速度の違いに加え、芝・土・泥・砂利・砂などの路面種類、雨や雪などの天候差、ライバルとの位置関係などなど、さまざまな要素があるので、それこそ「曲がれりゃいいじゃん」ということにはならない。

でも、たくさんのことを瞬時に判断し、自分のライテクを使い分けるなどのテクニックは、私のようなシクロ初心者・初級者には難しい。なので、訳が分からなってきたら、冷静になって考えて見ることが大事ではないかと考えます。

 

今回の記事、長くなる雰囲気がビシバシ伝わってきますw

皆さんに読んでもらうということは、みなさんの貴重な時間の一部を頂戴している訳ですがら、ダラダラしては行けません。なので毎回3,000字以内にまとめようと頑張っています!

 

 

コーナーリングを要素分解してみる

導入編では、セルフステアのためにバイクを傾けること、その手段として重心の移動をご紹介してきていますが、それは、コーナーリングする上で、あくまでも「基本的な知識」であり、これだけを理解したところで、単に「曲がれるようになる」だけなのだと思います。

[曲がれない]・・・よりは[曲がれる]方が良いと思いますが、ここを訪れている方は、[初心者・初級者から脱出して競技で良い結果を残したい]方が多いのではないかと思います。

 

特にシクロクロスでコーナーリングを極めたい方など、かなりなマニ・・・いや、熱心な方になりますね。

マニアの皆様に満足していただければ、何も申し上げることはございませんw

 

 雑談はこれぐらいにしておいて、本題に入ります。

[冷静になって考える]を具体的に見ていきますと、当たり前と言えば当たり前なのですが、ズームインとズームアウトで見ているとうまく整理ができます。

①:テーマ(主題)の前後関係に思いを寄せる

②:テーマ(主題)を要素分解してみる

 

どういうことでしょうか?もう少し詳しく・明確に・具体的に説明してください

 

f:id:TEAM36cycling:20210305205925p:plain

コーナーリングの要素分解

前後関係でいえば、特にコーナーの ”後(あと)” に訪れる対象を際立出せること、直線でいえばその直線を[速く駆け抜ける]とか、コーナーでいえばそのコーナを[安定して駆け抜ける]とか、次のアクションを思い通りに処理するための準備作業に位置付けると分かりやすいと思います。
 要素分解でいうと、一言にコーナーといっても、手前から脱出までいくつかのフェーズに分けることができ、そのフェーズ事に考えなければいけないことや処理しなければならないことが変わってくると思います。さらに言えば、コーナーリングの要素を時系列に並べて見た場合、脱出については、次の直線やコーナーに一番近い準備作業になりますが、要素の中でいえば、思い通り脱出するために、手前の動作が連なっていると考えると、コーナーリングの前後関係とコーナーリングの要素は決して分断されるものではなく、一連の流れの中で密接に関係してくるものだと思います。

 

 申し訳ありませんが、分かりにくいので一言でお伝えいただけませんか?

 一言でいうと、[後工程の品質は前工程の品質に依存]する、つまり[段取りが大事]・・・でしょうか?

 ここ、シクロのライテクに関するブログですよね?www

 

まずはいったん、時系列で説明してみましょう。 

[準備](ターンインまで)フェーズ

コーナー全体をどうクリアしていくか考える大事な場所です。コーナーリングでまず最初に訪れるターンインに向けて準備をします。コーナーリングを語る中でここはあまり重要視されないのが一般的ではないでしょうか。

後で触れますが、個人的にはコーナーリングの中でもここが最大のハイライトだと考えます。

 

[ターンイン]

コーナーリングにおける最初のハイライト。あまりにも当たり前のことなので、ほとんど無意識にやり過ごしてしまうことがほとんどではないかと思います。

しかし、コーナー全体の組み立てや脱出後の世界をどのように過ごすのかによって、[どうやってターンインさせるか]というのはとても重要なポイントです。

 

[ターンイン~CP]フェーズ

ターンインが成功してしまえば、あとは狙った通りのコース取りとクリッピングポイントに最接近できるかを経過観察することになります。もし、想定していたよりも異なってしまった場合、修正するかしないかを判断します。

よくあるケースとしては、狙ったラインを描けず大回り(アンダーステア)になってしまうケース。旋回中にさらに小回りする方法については、実践編で詳しくご紹介します。

 

[CP~脱出]フェーズ

 無事、思い描いたラインでCPを通過できたならば、次のセクションを有意義に過ごすためにアクションを取るフェーズとなります「何をするか」が重要なポイントです。

直線に入るのであれば、あなたはなるべく早く加速状態に入りたいはずです。コーナーであれば次のターンに向けた準備としてライン取りや乗車姿勢を整えるなど、対処する内容が少し変わってきます。

私はこの脱出が本当に苦手で、涸沼稲城・取手まではバイクがまっすぐに起きあがるまで、ペダルをどうやっても踏めなくて、得意なはずの直線が活かせず、大変苦い経験をしました。(どうやって克服したのかは実践編にて取り上げます)

 

 コーナーをセクションに分割するのは、まあ、その通りかと思いますが、そのセクションで何をするか、どう過ごすか、というところまで踏み込むと、普段あまり考えていないなと思います。

 私はロードに乗っている時、恥ずかしながらほとんど何も意識していませんでした。唯一考えていたことは、前のライダーにくっついて行けば、遅れることはない。

ロードの場合はレコードラインがおおよそ限られて来るのと、コーナー中の追い抜きはホビーライダーにとってリスクが高いので、いろいろ考えるということが少ないのではないかと思います。(もちろん考えているライダーの方が多いと思いますが・・・)

 

今回のまとめ

 

今回はコーナーリングの要素分解についてお話しました。実際に乗車している時は、時系列でものごとは進みますので、

 

ターンインしなきゃ→→→

→→→曲がりはじめたぞー→→→

→→→出口見えてきたぞー→→→

→→→コーナーリング終わったぞ!

 

というように、順番に迫りくるイベントを逐次処理していくというのが、まあ普通なのかなと思います。慣れているコーナーを走る場合や、そもそもコーナーが得意なライダーはあまり意識することなく、うまいことコーナーリングに対処できると思うのですが、シクロ競技においては、プロアクティブに処理していくことが、状況変化・環境変化への対応や、他車との順位争いにおいてより有利に働くのではないかと考えます。

 説明は時系列としましたが、段取りを組み立てるには逆から考える・・・つまり、

 

コーナーが終わった後のセクションをどうしたいか?

脱出をどう過ごすか?

CPをどこに取るべきか?

進入・走行ラインをどこに引くのか?

それにはどの方法でターンするか?

では、どうやってバイクを傾けるのか?

ターンイン(重心移動)はどの方法で行うか?


ターンインを決めた方法で行うには、どんな準備が必要なのか?

ライバルはどこにいるのか、追い抜きたいのか、追い抜かれたくないのか?

 

迫りくるコーナーに順番に対処していくのではなく、後々のことを考えて、事前にしっかり組み立てることが大事なのですね。

私が出来ているかというと出来ていませんが、ぼーっと走っていたシーズン前半は、とにかくコーナーがうまく走れなかったのですが、幕張では脱出の事だけに集中したら、少し組み立てがしやすくなったので、やっぱり重要なんじゃないかと思います。

まとめ

・コーナーリングの組み立ては逆算で考える

・ターンイン前の準備フェーズがとても重要な時間

・後工程の品質は前工程の品質に依存する(段取りが重要)

 

今回でコーナーリング・導入編について終わりとなります。

具体的な実践に入る前、[曲がる]ということと[コーナーリングの要素]について触れておきたいと思い、導入編でしっかり自分の考えていることや感じていたことを説明させて頂きました。

基本的に、私オリジナルの内容なので、間違っていることもあるかもしれません。この辺については、申し訳ないとしか言いようがありませんが、実際に自転車に乗り込むことで分かって来ることがあるかも知れませんし、皆さまからアドバイスを頂いて気づくことがあるかも知れません。その辺も含めて、みなさんと一緒に成長していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

最後までご覧頂きありがとうございました。

 


 

シクロクロスでスキルアップしたい - にほんブログ村